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大阪地方裁判所 昭和35年(ワ)2468号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実と判断〕原告は昭和二七年七月二五日被告河野との間に、同人が同日訴外協和銀行から金一〇万円を弁済期昭和二八年四月二四の約で借用するについて保証し、原告が右銀行に代位弁済したときはその求償金及びこれに対する代位弁済の翌日から完済に到るまで金一〇〇円につき一日金一〇銭の割合による損害金の支払を受ける旨の保証委託契約を締結し、同日訴告石田は右契約上の債務につき連帯保証をした。

原告は昭和二九年四月三〇日前記銀行に元利金一一万八六七円を代位弁済したが、被告河野は原告に対し求償金の内金五万七〇二六円を支払つただけで残額五万三八四一円及び昭和二九年五月一日から昭和三七年一月二〇日までの日歩一〇銭の割合による約定損害金二一万六一二二円合計二六万九九六三円を支払わないで被告らに対し連帯して右金員及び内金五万三八四一円に対する昭和三七年一月二一日から完済に至るまで日歩一〇銭の割合による約定損害金の支払を求めた。

被告河野は本件口頭弁論期日に出頭しなかつたが被告石田は次のように争つた。

すなわち、原告と主債務者たる被告河野の間には毎月金一〇〇〇円宛の月賦弁済契約が成立しているから被告石田も右限度の支払義務しかなく、原告もこの趣旨で被告石田に対し昭和三六年四月分の月賦金一〇〇〇円の催告書を送付してきたものである。

裁判所は次のように判示して被告石田の主張を斥けた。曰く

「かりに原告と主債務者たる被告河野との間に右契約が成立しても、その効力が当然連帯保証人たる被告石田に及ぶとは解せられない。しかし成立に争いない第一号証の一、二被告本人河野七郎(二回)尋問の結果によると原告と被告石田との間には昭和三六年三月以前から毎月金一〇〇〇円宛の分割弁済が成立していたこと、原告は被告石田に対し昭和三六年四月一二日同月分の月賦金一〇〇〇円を同月二〇日までに支払うよう催告したが応じない(且その後の月賦金も全然支払わない)ことが認められこのように既に履行遅滞にある金銭債権について月賦弁済契約がなされた場合には、特に月賦金の支払を怠つたときは期限の利益を失う旨の過怠約款がない場合でも、債務者が月賦金の弁済を怠り且相当期間を定めてなされた債権者の催告に応じないときは民法一三七条の規定に拘らず債権者はその一方的意思表示により分割弁済の利益を奪うことができるものと解するのが相当であるところ、原告は被告石田に対し本訴において求償金残額及び約定損害金の各全額を請求することにより分割弁済の利益を奪う旨の意思表示をしたものと解すべく、そうすると被告石田は分割弁済の利益を主張し得ないものといわなければならない。」

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